■朝日新聞(2016年10月19日朝刊)
学校法人常葉学園に解雇された男性教員(43)が職員としての地位保全を求めた仮 処分の申し立てをめぐり、仮処分を認めた静岡地裁の決定に対する学園側の抗告を、 東京高裁が棄却した。男性と支援する教職員組合が、18日に記者会見を開き、明ら かにした。 男性らによると、棄却決定は9月7日。「(学園側が)上訴せず地位保全の決定は 確定した。」と説明した。 男性は2012年、旧常葉学園短大(*現・常葉大学短大部)で補助金の過大受給が あったことを内部通報。学園から過大受給の調査内容を捜査機関などに通報しないよ うに強要されたとして理事長らを刑事告訴したが、不起訴処分となった。 学園は「学園の名誉または信用を害したとき」という就業規則の懲戒解雇条件に当 たるとして昨年の2月に懲戒解雇処分を決めたという。 男性は昨年3月、「告訴を理由に解雇をするのは不当だ」として地位保全の仮処分 を静岡地裁に申し立てていた。